離婚後の住宅ローントラブル

財産分与のトラブルを避けるためには、夫婦間であらかじめ離婚協議書または公正証書を作成しておくことが得策です。

トラブルが多く発生する事例としては、住宅ローンが残っているマイホームが挙げられます。財産分与で所有権は比較的簡単に変更できても、住宅ローンの名義変更は難易度が高いのが現実です。

売却して住宅ローンを完済できるケースではあまり問題は生じませんが、
残債が残るケースでは多くの問題が発生します。

養育費代わりに
よくあるケースは、離婚後、妻と子がマイホームに住み続けるケースです。やはり、お子さんはできるだけ転向を避けたがるのが常です。お子さんの意向を尊重してそのまま住み続けます。住宅ローンは子が20歳になるまで、養育費代わりに元夫が全額返済する又は元妻と折半などさまざまなケースがあります。

そのまま何事もなく、お子さんが20歳を迎えるまで住宅ローンを支払い続けられれば良いのですが、さまざまなトラブルでご相談にこられます。

・元夫が失業して、養育費代わりの住宅ローン援助がなくなった。
・マイホームに住み続けている元妻が病気になって収入が途絶えてしまい、1/2負担分が
支払えない。
・子が20歳になったので養育費代わりの住宅ローン援助が途絶えてしまい、残りのローン 
 が返済できない。
・元妻が鬱に罹患、収入が途絶えてしまった。1/2負担の住宅ローンの返済ができなくなっ
た。返済できないのなら家を出ろと言われている。等々

《まとめ》
ご相談はせっぱ詰まった元妻さんからがほとんどです。しかし、問題となるところは、その住宅の所有者(住宅ローンの名義人)は元夫ということがほとんどです。住宅の売買等では、必ず当該住宅の所有者=名義人の承諾(意思確認)が必要となりますので、元夫とコンタクトをとれない限り話は進みません、そのあたりのお話し合いが必要となります。

離婚の際の財産分与Ⅰ

残念ながら離婚を選択された場合、それまで夫婦で築き上げてきた財産や所有物を2人で分けることになりますが、離婚の際の財産分与について、簡単にご説明してみます。

財産分与は、離婚時に夫婦の間で協議により行うのが通常です。協議が調わないときや協議ができない場合は、家庭裁判所に離婚訴訟を提起して、離婚の可否や財産分与の内容等について判断してもらうことになります。財産分与の目的は、夫婦で協力して築いた財産を公平に分配することにあります。

お互いの感情のすれ違いにより、早く離婚したいという気持ちが強い場合、財産分与について、配偶者と十分な話し合いをせずに離婚してしまう場合も多く見られます。全く話し合わなかった場合でも、離婚から2年以内であれば、元の配偶者に財産分与を求めることはできます。

共有財産

住宅や自動車など、結婚後に夫婦が協力して築いた財産を共有財産といいます。
タンス貯金やへそくり、家財道具などの動産も含まれます。
住宅にローンが残っている場合については、住宅を売却して残債が残らない場合は財産分与の対象となりますが、残債が残ってしまうケースは財産分与の対象とはなりません。

共有財産とみなされるもの

夫または妻の単独名義であっても、婚姻中に取得した預貯金、株、不動産、自動車などの財産は財産分与の対象となります。

財産分与の対象とならない財産

結婚前にお互いに貯めていた預貯金や結婚前に個人で購入した家財道具などは財産分与の対象とはなりません。また、結婚後に取得した実の父母等からの相続財産なども財産分与の対象とはなりません。財産分与の対象となる財産は正の財産で、借金や住宅ローンなどの負債については、財産分与の対象とはなりません。

財産分与の割合

財産分与の割合は多くの場合1:1(半分ずつ)となることが多いようです。
専業主婦や夫より収入の少ない妻であっても、家事・育児を担当したり、精神的に夫を援助していることから、1:1となることが多いようです。