離婚の際、残余財産は必ず分配しなくてはならないの?


相談者のTさんは、近々離婚を予定されているそうです。結婚15年目で残念ながら離婚されることになったそうです。奥様は現在お住いのマンションは売却して残余財産の分配を望んでおられるようです。

築15年目のマンションはアンダーローン物件
ご結婚と同時に購入されたマンションは東京都内で立地も良く人気のエリアです。資金的に余裕があったことから、購入時に頭金として物件価格の40%ほどを入れられたそうです。
その効果も大きく、都心マンションのバブル化もあり相当な売却益は見込めるようです。
アンダーローン物件ということです。売却額が住宅ローンの残債を大きく上回る物件です。
奥様はこのことを承知で売却を望んでいるようです。

相談者Tさんは住み続ける意向です
Tさんはこの物件に住み続けたいそうです。Tさんの単独名義でもあり、なにしろ都心のたいへん便利な立地で手放す気はない様子です。奥様は売却して残余財産の折半を望んでいらっしゃるようですが、必ず売却して折半する必要はありません。あくまでも、離婚時のご夫婦のお話合いということになります。お話がまとまらない場合は離婚調停等で調整することになるようです。

《まとめ》
今回Tさんには、離婚時の住宅の取り扱いについてご相談いただきました。離婚時の住宅やその債務の取り扱いは大変難しい問題が絡みます。住宅ローンという巨額の債務は離婚されたからといってその責任から逃れることはできません。

今回は幸運にもアンダーローン物件でしたが、頭金を多く入れられていたことと、都心のマンションバブルという幸運が重なった案件です。通常の案件では、住宅を売却しても残債が残ってしまうオーバーローンの案件がほとんどです。

住宅ローンについてお悩みがありましたら、是非、任意売却119番までお電話いただければ幸いです‼

離婚と任意売却

任意売却は、離婚前と離婚後どちらが良いですか?

離婚前がベストです!特に、夫婦の共有名義で自宅を購入されているケースでは、両者の同意がなければ任意売却はできませんので、互いの感情が離れてしまった離婚後となると、コンタクトを取ることさえままならず、手続きをスムーズに進めることが難しくなるのは目に見えています。

また、時間の経緯とともに相手先と連絡が取れなくなることも考えられます。さらに、離婚前に任意売却せず、妻子がそのまま住み続け、家を出た元夫が住宅ローンを支払っていく約束であったにも係わらず、離婚後の生活難から元夫が住宅ローンを滞納してしまい、住んでいた妻子が強制退去させられてしまう・・・といったケースもよく見受けられます。

こうした理由から、離婚前に売却した方がお互いのためになると思われます。

離婚をきっかけにローンが残る家を売却処分できますか?

はい。任意売却ならローンが残っている家でも売却することは可能です。
しかし、以下の点において注意が必要です。

① 妻が連帯保証人だった場合
離婚したからといって、連帯保証人の責務を逃れることはできません。
離婚協議の際に元夫が住宅ローンは自分が払うと約束したにも係わらず、離婚後、元夫がローンを滞納してしまったりすると、連帯保証人である元妻に支払い義務が生じます。

② 夫婦共有名義のまま離婚した場合
たとえば、元夫が家を明け渡して妻と子供が住み続けたとしても、住宅ローンの名義人が共有(妻は連帯債務者となる)のままであれば、連帯債務者である元妻のところへ請求が来ることになります。以上のようなリスクを回避するためにも、離婚前に家を任意売却で清算しておくことをおススメします。

離婚後の住宅ローン破綻


結婚して新居を購入する頃は幸せいっぱいですから、その時は将来離婚するなんて夢にも思わないのが普通だと思います。共同名義はトラブルのもとだから止めておこうなんて、双方言い出しづらいですし、そういうアドバイスも憚れます。

所得が伸び悩んでいる昨今、夫一人での名義では住宅ローンが組みづらいということはざらにあるようです。夫婦で連帯債務(共同持ち分)や(連帯)保証人となり、住宅を購入するケースの方が多いように思えます。

夫一人での信用で住宅ローンを組むことができれば、複雑な問題は起きないのですが、金融機関はそうはさせてくれません。できるだけ取りっぱぐれが無いように安全策として連帯債務や保証人を要求してきます。

連帯債務は例えば[9:1] [7:3] [5:5]などいろいろな共有のパターンはありますが、2人共同で住宅を購入するということです。連帯債務の場合は明確に自身の債務を認識することができますので、離婚後は名義を変更することが大きなハードルとなります。

離婚後、連帯債務としていた名義をどちらかに寄せるというのは大変難しいことです。
お一人での収入(信用)では住宅ローンを組むことが難しいという理由で、連帯債務にしていることがほとんどですので、離婚後お一人の収入で名義を集約することは至難の業です。

代わりの連帯債務者や保証人を立てなければ金融機関は承認しません。巨額の住宅ローンの保証人はそう簡単には見つからないのが現実です。

しかし、やっかいなのは、連帯保証人となっていた場合です。連帯債務の場合は自身の債務負担割合を認識されている場合が多いのですが、(連帯)保証人の場合は自身が保証人になっていたことを失念(忘れて)してしまっているケースがたいへん多いようです。

連帯債務は登記簿謄本に記載されていますが、連帯保証人は登記簿謄本に載ってこないことも一つの要因と考えられます。

離婚後、新しい生活にもすっかり慣れて、以前の住宅のことはもう忘れてしまっている頃に、いきなり住宅ローンの一括返済請求がくるという、まさに青天の霹靂という事態も起こり得るのです。